行政書士とは

行政書士で食っていける!【向いている人の特徴10選】

行政書士資格は、独立開業や転職を検討している方にとって、有効な選択肢の一つです。

どんな人が行政書士に向いているの?
自分でも独立開業できるの?

という疑問について、現役の行政書士が「行政書士に向いている人の特徴」を解説します。

私の経験則や本音も踏まえてかなり掘り下げてみましたので、自分に適性があるかどうかご参考にしてみてください。

この記事を書いた人
行政書士ヤマハチ 現役行政書士
30歳で行政書士事務所開業
1年目の売上16,500円という絶望から、開業3年目で売上1,800万円達成

行政書士に向いている人の特徴10選

  • コミュニケーション能力が高い人
  • コツコツ努力ができる勉強熱心な人
  • 細かい作業が得意な人
  • 独立志向が強い人
  • 問題解決力、探究心が高い人
  • サービス精神、思いやりを持てる人
  • 交渉力や営業力、開拓者精神がある人
  • スケジュール管理が得意な人
  • ストレス耐性がある人
  • 長期的な視点を持てる人

① コミュニケーション能力が高い人

行政書士の仕事は、お客様のニーズを正確に把握し、信頼関係を築きながらアドバイスや手続きを提供することが求められます。

そのため、コミュニケーション能力の高い人が行政書士に向いていると思います。

特に、私の経験上で言うと、言語化力傾聴力の2点がかなり重要です。

言語化力とは

言語化力とは、

自分の頭の中にある考えや知識を相手が理解しやすい言葉に変換して伝える力

です。

行政書士に相談されるお客様は、専門的な知識や用語を知らない方がほとんどです。

そのため、お客様の理解しやすい言葉や表現を使い、噛み砕いて、わかりやすく伝えることができるかという能力が必要となります。

この言語化を意識するだけでも、「ご相談からご依頼」に繋がる可能性がかなり高まると思っています。

実際に、

他の事務所にも相談していたけど、ヤマハチ先生の説明が一番わかりやすかった

と仰っていただき、お客様のご依頼の決め手になったことが何度もあります。

専門的な知識をインプットした際には、
「この言い換えが伝わりやすいかな?」
と思考する癖を普段からつけておくと、顧客対応時に活かされるでしょう。

傾聴力とは

続いて、傾聴力とは、

お客様が話すことを理解する力

です。

ここで重要なことはお話の表面的な理解ではなく、お客様の背景や気持ちの部分まで察することができるかということです。

お客様は様々な思いを抱えてご相談されます。

わからないこと、不安なこと、望んでいることなどを適切に理解することで、行政書士として最適なご提案やご案内を差し上げることができます。

お客様のお話を推測で理解せずに、
「〇〇でお悩みということでお間違いありませんか?」
と言語化してあげれば、齟齬も生まれず信頼感を得られるでしょう。

② コツコツ努力ができる勉強熱心な人

行政書士になる前も、行政書士になった後も、ず〜〜〜っと勉強です。

行政書士になる前

行政書士になるためには、行政書士試験に合格することが一般的です。

試験の合格率は10%前後であり、決して簡単ではありません。

具体的には、

毎日2〜3時間の勉強を1年間継続して、やっと合格できるかどうか

というレベルです。

そのため、長期的に地道な努力を続けられるメンタルが重要です。

行政書士になった後

無事に合格でき、行政書士として働き始めても勉強に日々です。

例えば、法改正があれば改めて知識を入れ直したり、審査基準が厳しくなれば顧客対応のヒアリング内容を見直したりもします。

つまり、行政書士として働くには、法律や制度の知識、業界の変化、社会情勢に関して、

常にアンテナを張り、最新の知識にアップデートし続ける

という努力が必要になります。

このように、目標に向かってコツコツと努力を続けられる人が行政書士に向いていると思います。

特に独立開業をする場合は、経営・マーケティング・税金に関する勉強も必要です。

③ 細かい作業が得意な人

行政書士の主な業務は「書類作成・提出」であり、一見簡単そうに感じるかもしれません。

しかし、お客様にとっては、

  • 人生に一度の大事な申請
  • もし不許可なら5年以上は再申請不可
  • 命の次に大切な許可証の取得

と言えるほど、とても重要なご依頼である場合があります。

そのため、行政書士が作成する書類のミス、審査基準の見落としや誤認は許されません

そうならないように細部まで拘って仕事ができる人や細かい作業が得意な人は、行政書士に向いていると思います。

申請書類が完成したとしても、
「本当にこれで大丈夫か?念の為、明日も…」
と何度もチェックする癖をつけると、ミスは確実に減るでしょう。

④ 独立志向が強い人

行政書士は独立開業が可能な資格のうちの一つです。

そのため、

自分の力で開拓していきたい!
新しいことに挑戦したい!

という独立志向の強い人は行政書士に向いていると思います。

独立をまだ考えてない人や転職希望の人は向いてないってこと?

と思うかもしれませんが、そうではありません。

そもそも行政書士試験の受験を検討している時点で、独立志向に近い「自主自立の精神」があると言えます。

自分で物事を考えて計画し、資格に挑戦する

という選択は、自主性が高いことの表れです。

行政書士について、自ら調べてこの記事を見ている段階で行政書士の素質はあると言っても過言ではありません。

⑤ 問題解決力、探究心が高い人

行政書士の仕事は、

定められた法律に則って、複雑な手続きを遂行する高い専門性

が求められるため、決められた手続きをひたすらにこなすというものではありません。

行政書士を利用されるお客様はそれぞれ異なった経歴やご事情をお持ちです。

そのため、お客様の状況や課題を分析し、

必要に応じて、書類収集・作成をし、許可されるように導く

という最適な解決策をご提案する問題解決力が行政書士には求められます。

当然ですが、初心者行政書士には「どの方法が最適か」をすぐに判断することは難しいでしょう。

しかし、目の前の課題に対して貪欲に、

どうすればもっと良い結果が出せるか?もっと良い方法はないか?

と考え抜く姿勢を持ち続けることができれば、真の専門家に近づくことができます。

そのような探究心のある人が行政書士に向いていますし、お客様から信頼され、活躍できると思います。

行政書士のプライドにかけて、「ミスは許されないもの」「私がやるんだから許可されて当然」くらいの気概を持てると良いかもしれません。

⑥ サービス精神、思いやりを持てる人

行政書士の仕事はお困り事を解決する、いわば人助けのようなものですので、

お客様に寄り添い丁寧なサポートをする

というサービス精神、思いやりを持てる人が行政書士に向いていると言えます。

また、「自分の持つスキルで人の役に立ちたい」という方にとって、行政書士はやりがいを感じやすい職業だと思います。

行政書士の主なサービスである書類作成・提出というのは、わざわざ依頼せずともお客様自身で行うことが可能です。

しかし、「専門性が高くて難しい」「忙しくて申請準備できない」などの理由で、専門家の力を借りたい時に初めてご相談やご依頼が発生します。

つまり、行政書士を探している方は、

自分自身では解決に至らず、困っている

という状態であることが多いです。

そのため、上手く問題解決へ導けた際には、お客様よりとても感謝されます。

このように、自分が役に立っているという感覚とお客様に感謝されるという経験を得る機会が多いため、行政書士はやりがいを感じやすい職業だと思います。

⑦ 交渉力や営業力、開拓者精神がある人

行政書士には、交渉力や営業力を求められる場面があります。

例えば、顧客対応では自社の強みをプレゼンしたり、顧客の意図やニーズを理解して最適な提案をしたりと、様々な駆け引きが存在します。

自社を選ぶメリットの訴求
どの言葉をいつ投げかけるか

というような交渉力、営業力が重要です。

また、独立開業する際には、「0→1」にするための新規開拓も必要不可欠です。

DMやチラシ、ホームページ、SNSなどの様々な集客手段の中で、

あなたのサービスを求めるターゲット層に対して、最適な集客方法を選び抜く

ということが重要になります。

このように、お客様との合意を取り付ける交渉力や営業力、新規顧客と出会うための開拓者精神を持つ人が行政書士として成功できると思います。

⑧ スケジュール管理が得意な人

行政書士の業務では、複数の案件を同時進行で進めることもあります。

例えば、1件の受注で以下のような期間がかかるとします。

1月:新規のご相談
2月:受注し、申請準備と本申請
5月:審査期間を経て、許可が下りる

この場合、最適なご提案の準備、電話やメールのやり取り等が少なくとも5か月間は発生します。

1件の受注に集中できればいいものの、この間も新規のご相談は発生しますし、他案件の連絡が来たらその都度対応が必要です。

また、実際はお客様によって受注タイミングがずれ込みますし、お客様とのやり取りに期間が空くと、進捗状況を思い出すのに多少の時間がかかってしまいます。

そのため、各タスクの期限や優先順位を決めてスケジュールに入れるなど、複数案件を同時進行しても問題なく計画的に物事を進められる能力が必要です。

行政書士試験の勉強も同様ですが、スケジュール管理の得意な人が行政書士に向いていると言えます。

⑨ ストレス耐性がある人

行政書士の仕事は一つ一つの対応に正確さ・慎重さが必要です。

しかし、初回相談日や申請予定日などの納期は必ず迫ってくるため、

いつまでも時間をかけていられない
納期に間に合わせなければならない
何があっても体調は崩せない

という焦りや緊張が生まれてきてしまいます。

行政書士事務所の同僚や先輩がいるならまだしも、独立開業者なら誰かに頼ることができないため、相当なプレッシャーがかかるでしょう。

そのため、どんなプレッシャーの中でも冷静に対応できる精神力やストレス耐性のある人が行政書士に向いていると思います。

そもそも、追い込まれてしまう状況にならないようにスケジュール・タスク管理をしっかりとしておきましょう。

⑩ 長期的な視点を持てる人

主に行政書士の独立開業を志す方が対象ですが、数年単位で将来を設計する力が求められます。

開業後すぐに収入を得られる保証はどこにもないため、早期売上は期待しないと割り切れる人が開業に向いていると思います。

実際、私のように1年目の売上が16,500円ということもあり得ます。

また、仮に短期間で成果が出たとしても、

長期的に再現性がある成果にする

ということができなければ、安定した経営は実現できません。

どの施策が効いたのか
季節や時期的なものか
社会情勢による一過性のものか

など、成果が出た原因を分析して、数週間、数か月、数年単位における再現性を見つけていくという試行錯誤が重要です。

逆に、成果が出なかった場合も同様に「どこに不具合があったか」を探り続けることで、売上回復、安定収入を図ることができます。

このように、早期売上に期待せず、長期的な視点を持ち、成果の再現や収入の安定に向けて繰り返し改善できる人が行政書士で生き残れると思います。

「行政書士」に詳しくなってみる

仕事内容を調べてみる

行政書士が扱える仕事の範囲は非常に広いです。

まずは、行政書士の仕事について知識をつけることで、大まかなイメージが持てるかと思います。

行政書士の独占業務については以下の記事で解説していますので、ご参考にどうぞ。

自己分析をしてみる

行政書士として生きていくのであれば、自分の強みを活かせる、または、興味のある分野を選ぶことが重要です。

また、「どんな強みがあるか」「何に興味があるか」を知るには、自己分析を行うのが良いでしょう。

自分の強みや性格を書き出し、行政書士に求められるスキルや特性と照らし合わせることで、自分に合う専門分野が見つかると思います。

行政書士の専門分野については以下の記事で解説していますので、興味のある方はぜひ。

行政書士試験の内容や勉強方法に触れてみる

行政書士になるためには、行政書士試験に合格することが一般的です。

以下の記事では、行政書士試験に関する情報をまとめていますので、ぜひご確認ください。

行政書士試験は難しいと言われていますが、正しい勉強方法を知れば誰でも合格できる可能性がある試験です。

最後に これから成長すれば良い

以上、行政書士に向いている人の特徴10選を紹介いたしました。

  • コミュニケーション能力が高い人
  • コツコツ努力ができる勉強熱心な人
  • 細かい作業が得意な人
  • 独立志向が強い人
  • 問題解決力、探究心が高い人
  • サービス精神、思いやりを持てる人
  • 交渉力や営業力、開拓者精神がある人
  • スケジュール管理が得意な人
  • ストレス耐性がある人
  • 長期的な視点を持てる人

行政書士を目指したいけど、当てはまらないな…

という方でも全く問題ありません。

あくまで、私の思う特徴を挙げただけですし、行政書士として成功している人が皆、

初めから行政書士として相応しい人格やスキルを持っていたわけではない

と思います。

誰しも最初は未経験ですので、これから成長していけばいいだけです。

一歩ずつ成長していくことを楽しめる人は何においても挑戦できるでしょう。

この記事があなたの行動のきっかけになれば幸いです。

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