行政書士の働き方

行政書士のリモートワーク

コロナの影響によって普及したリモートワーク。

行政書士でリモートワークはできるの?
行政書士資格を活かしたリモートワークの仕事ってあるの?

こちらでは、行政書士のリモートワークについて解説していきます。

この記事を書いた人
行政書士ヤマハチ 現役行政書士
30歳で行政書士事務所開業
1年目の売上16,500円という絶望から、開業3年目で売上1,800万円達成

行政書士もリモートワークができる

行政書士でリモートワークは可能です。

ただし、行政書士法に定めがあるように独立開業する場合は事務所の設置が必須ですので、注意しましょう。

(事務所)

行政書士(行政書士の使用人である行政書士又は行政書士法人の社員若しくは使用人である行政書士(第三項において「使用人である行政書士等」という。)を除く。次項、次条、第十条の二及び第十一条において同じ。)は、その業務を行うための事務所を設けなければならない。

行政書士法 第8条

行政書士の主な仕事内容

行政書士の仕事内容のほとんどがリモート対応可能です。

つまり、極端な話をすると、毎日事務所に行かなくとも自宅にパソコンやネット環境等が揃っていれば仕事ができると言うことです。

業務内容詳細
相談対応新規問合せの対応、初回面談
書類作成書類作成、作成に必要な情報のヒアリング
打ち合わせ必要に応じてお客様との打ち合わせ
申請完成した書類の提出
事務作業記帳業務、事件簿の入力、WEBサイト管理
行政書士の主な仕事内容

相談対応

新規のお問合せは基本的に、お問合せフォームからのメール問合せか、お電話での問合せのいずれかです。

メール問合せの場合は、パソコンさえあればお客様への返信が可能ですし、電話からの問合せがあった場合でも、事務所の電話機を自身の携帯電話へ転送設定すれば対応できます。

書類作成

書類作成は、自宅にネット環境とパソコン、プリンターがあれば作業ができますので、在宅で仕事ができます。

書類作成に必要な情報のヒアリングや、ご用意いただく書類のご案内もメールや電話で対応できます。

打ち合わせ

ZOOMGoogleMeatなどのWEB会議ツールを使用すれば、お客様に事務所へ来ていただかなくても、オンラインでの打ち合わせが可能です。

ただし、お客様との打ち合わせ内容が第三者に漏洩することが無いように配慮するのが絶対条件ですので、基本的には自宅か事務所から参加しましょう。

ちなみに、ヤマハチは元々GoogleMeatを使用していましたが、無料版の場合、3名以上出席するWEB会議だと60分で切断されてしまうため、現在はZOOMのベーシックプランを年間契約しております。(21,250円/年間)

WEB会議ツールを導入することによって、遠方のお客様からお問合せいただいた場合の対応も容易となるため導入をオススメします。

ただし、お客様にて事前にZOOMのアプリをインストールしていただく必要があるため、ZOOMを使用したことが無いお客様には必ず事前のご案内が必要です。

申請

完成した書類には基本的にお客様の押印やサインが必要となりますが、必要書類と返信用封筒を郵送して、必要箇所に押印またはサイン後に返送してもらえれば済みます。

ただし、申請に関しては直接窓口に申請書類を持参する必要があります。

とは言っても近年ではオンライン化が進み、窓口に書類を持参しなくても申請ができる行政手続きが増えつつありますので、オンライン申請が可能な申請業務であれば、わざわざ窓口に行かなくとも申請ができます

事務作業

事務所の出入金に関する記帳業務や、事件簿の入力、WEBサイトの更新や管理などもパソコンさえあれば可能です。

事件簿とは依頼内容、顧客の情報などを記録する帳簿のことで、行政書士法によって定められている法的義務です。
わかりやすく言えば顧客管理表です。

(帳簿の備付及び保存)

行政書士は、その業務に関する帳簿を備え、これに事件の名称、年月日、受けた報酬の額、依頼者の住所氏名その他都道府県知事の定める事項を記載しなければならない。

2 行政書士は、前項の帳簿をその関係書類とともに、帳簿閉鎖の時から二年間保存しなければならない。行政書士でなくなったときも、また同様とする。

行政書士法 第9条

行政書士でリモートワークをする際の注意点

行政書士はお客様の個人情報を多く取り扱います。

パソコンやクラウドサービスでデータをすべて格納している場合を除き、お預かりした書類や作成書類などについては自宅兼事務所ではない限り、事務所に設置してある鍵付きの書棚やキャビネットで厳重に保管・管理しましょう

また、お客様情報が記載されている書類等を破棄する場合も、必ずシュレッダーにかけて破棄しましょう。
これは自宅で破棄する場合も事務所で破棄する場合も同様です。

意識の欠如や管理の甘さで、お客様の個人情報を漏洩してしまうことは、行政書士として絶対にやってはいけないことです。

これらのリスクを考慮すると、あくまで自身の事務所に関わる作業の一部(WEBサイト制作等)に限り、リモートワークで行うことをオススメします。

リモートワークが可能な行政書士求人の探し方

行政書士試験に合格した方で、

独立開業を検討していないけど、行政書士資格を活用してリモートワークがしたい!

と考える方もいらっしゃるかと思います。

大前提、行政書士の求人数が少ないため、行政書士資格を活用してできるリモートワーク求人も少ないです。

ただし、完全に0ではありません。

業務委託やパート・アルバイトの雇用形態が中心とはなりますが、行政書士資格を活用してリモートワークが可能な求人が一定数存在します

【リモートワーク求人】indeed

indeed(インディード)は無料で求人検索、応募ができる求人サービスです。

条件検索で「行政書士 在宅」「行政書士 リモートワーク」で検索すると該当する求人を探すことができます。

時期によって求人件数が異なってきますが、契約書チェック業務、書類作成アシスタントの求人が多い印象です。

【リモートワーク求人】ママワークス

ママワークスは専業主婦の方でも在宅できるお仕事を紹介している求人サービスです。

専業主婦でなくても利用できます。

会員登録を済ませて職歴や保有資格、希望する職種を入力しておくことで、企業側からスカウトが届きますし、自ら求人検索をして応募することも可能です。

子育てをしている専業主婦に向けた求人サービスと言うこともあり、求人内容のほぼ全てが在宅ワークです。

まとめ

行政書士でリモートワークは可能です。

そのために必要となるWEB会議ツールなどのITツールを事前に準備しておきましょう。

ただし、お客様の個人情報保護の観点から、不必要にリモートワークに固執せず、特段の事情が無い限りは事務所で仕事することをオススメします。

行政書士資格を活かした求人を探す場合は、定期的に求人内容を確認し、自身の条件にあった求人を根気強く探す努力が必要です。